水処理装置

RO逆浸透膜(RO膜)

RO逆浸透膜は、工業・化学・医療業界の純水を作る上で必要なフィルターです。

逆浸透膜(R/Oメンブレン)は、1950年代にアメリカで開発されました。1960年代にはアメリカ政府の援助により、民間企業が研究開発を進め、海水を真水に変えることが出来るようになり実用化されました。その後、人体から出る水分を含む全ての水をリサイクルして飲料水に変える装置として採用され、アメリカNASA、米軍など80ヶ国で使われています。日本でも省庁、自治体をはじめ、電力、製鉄、化学、電子、病院、その他多数の分野で使用されています。

この装置を小型化して、家庭でも安全な飲料水に変えられるのが逆浸透膜です。現在アメリカの家庭で使用の浄水器の7割以上は、この逆浸透膜です。日本の自治体で浄水器購入の補助金対象としているのは、この逆浸透膜を使用した装置のみです。

逆浸透膜の原理

逆浸透膜(R/O)は水処理のための最も科学的で実用的なシステムです。逆浸透膜(R/O)の超微細孔(0.0001ミクロン)に圧力をかけて水を分子レベルで浄化します。
細菌や塩素、サビ、トリハロメタン、硝酸性窒素、ダイオキシン、ヒ素などの水に溶解した不純物は、より小さい逆浸透膜を通過できずにろ過されます。不純物は不純水とともに排出されます。

RO膜とは

RO膜(逆浸透膜)とは濾過膜の一種で、水(H2O)に圧力をかけてRO膜を透過させ、透過水と濃縮水に分離します。水(H2O)以外の殆どの物質を透過しないため、純水製造の前処理や海水などの飲用不適合水の飲料水化に使用されるものです。
半導体製造工程や飲料製造工程など純水(超純水)を使用する場所では、純水製造装置としてイオン交換樹脂が使用されています。
純水は、イオン交換樹脂塔に水を通すだけで簡単に製造することが可能です。しかし、鉱物成分やイオン濃度が高いとイオン交換樹脂の寿命は短くなり、イオン交換樹脂の入替え頻度の増加や薬品による再生処理をしなければなりません。
RO膜を前処理に用いることで原水濃度を一定に保ち、純水(超純水)を安定して製造することが可能となります。RO膜の孔径は2nm(ナノメートル)と言われており、水(H2O)以外の殆どの物質を通しません。そのためRO膜から出た透過水は純水に近い状態となるため、透過水をイオン交換樹脂に通すことにより、イオン交換樹脂に掛かる負荷を減らすことができます。純水を大量に消費するお客様にとっては、RO膜を使用した純水製造システムを構築することで、ランニングコストを低減することが可能となります。
RO膜は一般的なフィルターと同様に、使用を続けていくと孔が詰まり圧力が上昇します。また、原水の温度が下がることでRO膜が縮み圧力上昇を起こします。圧力上昇がおきると、水(H2O)が透過しなくなり生産水量が低下し必要とする純水量が確保できなくなってしまいます。
弊社では圧力上昇による透過水量の不足を防ぐため、高圧ポンプをインバーター制御し、安定的に流量と水質を確保できるシステムを採用し、エネルギー効率の低減と現場での流量調整・温度管理も必要としないシステムを実現しました。
その他にも濃縮水の排圧を利用した消費電力の節約など、お客様のニーズに合わせた様々な装置方式の提案が可能です。

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